日本と動植物
自然の豊かさ
自然の豊かさを評価する目安の一つに、色々な生き物がいることを示す、「生物多様性」があります。豊かでありながら危機に直面している地域は「生物多様性ホットスポット」と呼ばれます。ホットスポットとはなにかの活動が活発であったりする場所・地点・地域のことです。2013年は、西アフリカのギニア森林や、ボルネオ、スマトラを含むスンダランドなど世界の中で35の国が選ばれています。そして、日本もその一つなのです。
まぁ! 1/35なのね!
日本だけの動植物
では、なぜ日本にはたくさんの植物・動物が暮らしているのでしょうか。
それは南北にのびる日本の地理的な条件が関係しているのです。
日本は、亜寒帯の「北海道」温帯の「本州・四国・九州」亜熱帯の「琉球列島」と分けられ、地域によって自然環境が違います。
また大昔に大陸から渡ってきた生き物が島国の日本で独自の進化を遂げてきました。
その結果、ニホンヤマネ、アマミノクロウサギ、オオサンショウウオなどの日本だけの固有種などがたくさん生まれました。このように日本は貴重な動植物などの宝庫なのです。
日本にはほかの地域にはいない固有種がたくさん存在します。これらがいなくなることは
世界中で絶滅することを意味します。生き物が一種類絶滅するとその生き物とかかわりのあった生き物にも影響が出てきて、やがて人間にも影響が出てくるのかもしれないのです。
へぇ、意外ですわね。
たしかに日本って一つの国なのにだいぶ気候が違うわね。
ウサギというと世界中どこにでもいる感じがするけど、
実は日本に分布しているニホンノウサギという種類は日本にしかいないよ。
ウサギすごい! おもしろーい!
そうだ、さっき「一種類の動物が絶滅すると関係のあった動物も影響が出る」って書いてあったけどそれってどういうことなのかな?
うんうん、そうだねぇ。
サーベルタイガーっていう大昔に絶滅した肉食獣知ってる?
あぁ、牙が大きいやつね!
有名だよねー。
サーベルタイガーは草原にいる草食動物を狩って食べていたんだけど、そのエサとなる草食動物が絶滅したり、同じエサを食べるライバル?が現れたりして、エサを十分に食べられなくなって絶滅しちゃったんだ。
気の毒ー!! あ、でも草食動物がいなくなっちゃっても
べつの草食動物がいるんじゃないの? そう何種類も絶滅しないでしょう。
そうなんだけど……偶然サーベルタイガーがすんでいた環境にその草食動物しかいなかったとか、他の草食動物がいたとしてもサーベルタイガーが狩れないくらいの速さだったとか? で絶滅したんじゃないかなぁ? そういうサーベルタイガーみたいなことで絶滅した動物何種類もいるよぉ。