まるまる新聞     4号

おしゃれをする生き物

おしゃれをするのは○○だけ

地球にはいろいろな姿の生き物がいます。どの生き物が一番おしゃれだと思いますか?

白黒の模様のシマウマ、ヒョウ柄の毛皮のヒョウ、それともきれいな羽のある美しい鳥やきれいな花でしょうか。でも考えてみてください。そうした生き物たちの毛皮や羽や花びらはみんな、生まれながらに備わっているものです。毛皮を気分で着替えたり、羽や花びらをアクセサリーのように付け替えたりはできません。

実はそういうおしゃれをするのは人だけです。

人は様々な服を好みで選び、リボンや指輪ネックレスやイヤリングなどで着飾ります。

それはいつでも変えることができます。

衣服の歴史

そもそも人が衣服を着るようになったのは、動物と違って自分の皮膚や体毛だけでは環境に対応できなくなったからです。 240万年前からはじまるホモサピエンス属の歴史のなかで、私たちの体毛は徐々に退化してゆき、肌が露出するようになりました。

なぜ、人が進化の過程で体から体毛が少なくなったのかは詳しく分かっていませんが、人が衣服を着るようになった最初の理由は、環境の変化から身を守るためなのです。

そんな中で人々は自分たちが住んでいる地域で取れる物や作れる物を身につけるようになっていき、それに色彩や芸術的な要素が加わって「民族衣装」として残っている所もあります。

最も古く、そして現代でも変わらずに着られている衣服の中では「毛皮」が有名です。

今のように布を作る技術が無かった頃は、自分たちが食べるために捕まえた動物の毛皮加工して、それを着ることで、寒さや暑さ、湿気に対応してきました。

現代の「毛皮」は技術の発達によって本物に近い肌触りを再現できるようになったので、その多くは本物の動物ではなく、人工的に作られた「毛」が使用されるようになり、それが普及してファッションの一部になっています。

しかし、一年を通して寒い地域に住んでいる人々は国に許可をもらったり、必要最低限の食料と防寒のために動物を捕まえて「毛皮」を作っていることもあります。

日本 最古のネックレス

日本の人はいつからおしゃれを始めたのでしょう。

これまでに発見された証拠から、日本人がおしゃれに目覚めたのは約10万年前だと言われています

当時の人は、貝殻に穴をあけてビーズを作り、それを糸でつなげてネックレスにしていました。

また、3万5000年前のお墓から3000~3500個ほどのビーズが発見された例もあります。

ビーズの材料はマンモスやホッキョクキツネの牙でした。

たくさんのビーズは埋葬されていた人の服に縫い付けられていたものです。

3万5000年前、人はすでに服に飾りをつけてドレスアップしていたのです。

クジャクのメスは地味?

オスとメスで見た目が異なる生き物もいます。例えばクジャク。

鮮やかな飾り羽を持っているのはオスで、メスは茶色でかなり地味です。

オスには男らしくなる男性ホルモンがあります。これは精巣で作られます。

それに対してメスには女らしくなるための女性ホルモンがあります。これは卵巣で作られます。

この「性ホルモン」は、クジャクやその仲間の羽の色に深く関係しているのです。

オスだけが羽が派手になるように進化したと考えます。

それならば、男性ホルモンの働きを止めれば地味になるはずです。

そこでクジャクの仲間を使って精巣を取ってみましたが、羽は派手なままでした。

一方メスから卵巣をとると女性ホルモンが減り、派手な姿になったのです。

このことからクジャクはオスだけがきれいな羽をもつために進化したのではないと言えます。

そして、子育てをするメスは、女性ホルモンが働き、外敵に見つからないよう地味な姿になったのではないかと言われています。

かじ美
かじ美

あたし、帽子しかかぶんない。

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